冥王星にエタンの氷・衛生カロンには水の氷 1999/07/22


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国立天文台(東京都三鷹市)は19日、米・ハワイ島、マウナケア山頂にある
大型望遠鏡「すばる」による観測で、冥王星に炭化水素の一種、エタンの氷が存在し、
冥王星の衛星「力ロン」に水の氷があることを発見したと発表し、その画像を公開しました。
エタンは太陽系内で、惑星が作られる段階でほとんど合成されていない物質で、
同天文台は「冥王星が地球のようにいったん熔けててから冷えて固まった惑星ではなく、
彗星のように星間物質をそのまま取り込んで形成された可能性があることが解った」と分析していて、
今回の発見は、冥王星誕生のナゾの解明に役立ちそうです。
同天文台では、冥王星と衛星「力ロン」を、分光器を掲載した赤外線カメラで、
固体のエタンに特徴的な波長を観測することに初めて成功しました。
また冥王星から約2万Km離れた力ロンには、水の氷があることを発見しましたが、
2つの天体の表面の組成が大きく異なることも解ったということです。

いよいよ「すばる」の活躍が本格的に始まったようです。
太陽系のナゾも少しずつ解明されていくことでしょう。


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