冥王星が太陽系の一番外側になる日 1999/02/08


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 海王星軌道より太陽の近くにいた冥王星が、約20年ぶりに最も遠方の位置に
戻る日がいつなのか、天文学者の中でいろいろと議論をよんでいます。
冥王星がその本来の場所への復帰の日が、専門機関の計算でも
9日、11日、なかには来月など、諸説あってはっきりしていません。
原因は冥王星の軌道のデータに、誤差が大きいためだそうです。
冥王星は以前、「惑星からの格下げ」が話題になりましたが、
国際天文学連合が「地位に変化はない」と発表したばかりでした。
「水金地火木士天海冥」これは、よく知られている惑星の順番ですが、
1979年に冥王星と海王星が入れ替わり、ずっと「冥海」になっていました。
その理由は冥王星の軌道が楕円形なためで、太陽から最も遠い時は約74億Kmで、
近いときは約44億Kmになります。海王星は約45億kmで太陽との距離は、ほとんど変わりません。
そのため、冥王星は約248年かけて太陽の周りを一周する間、一時的に海王星の内側に入るのです。
 米航空宇宙局(NASA)は、冥王星が海王星より遠くなる日を、11日午後8時ごろ(日本時間)としています。
しかし、国立天文台によると、NASAのジェット推進研究所の高精度データに基づいて計算した結果、
12日午前1時半ころになり、同研究所の別なデータを使うと9日になってしまうらしいのです。
惑星の運動は、現在の軌道に太陽系内のほかの星の引力の影響などを加えて計算するのですが、
1930年に見つかった冥王星は、まだ一周の約3分の1しか観測されていませんしから、
軌道のデータが不正確なんです。さらに計算には冥王星自身の重さも必要ですが、
これも現在のところはっきりしていません。
いったいどの計算結果が、正確に冥王星の最遠の日を予測しているのでしょうか・・・・。


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