ポン太の天文ミニ知識


ポン太の部屋

 太陽黒点ってなんだろう?
 太陽の表面には、黒点と呼ばれている黒いしみのような模様があります。 黒点は、ぽつんとした小さなものから、中がたいへん複雑な大きなものまであります。 そして、少し大きな黒点は、黒い部分のまわりにうす黒い部分が取り囲んでいます。 黒い部分を暗部、うす黒い部分を半暗部といいます。 太陽は、直径が地球の109倍ありますので、望遠鏡で太陽を10センチの大きさに投影すると、 地球の大きさは1ミリ以下となり、ほとんどの黒点が地球より大きいことがわかります。 黒点は、太陽面のどこにでも現われるのではなく、主に太陽の赤道を中心として、 北と南に30度くらいの幅のところに現われます。 そして、ほとんどの黒点は、西側と東側に少し大きな暗部のある一つのグループを作っています。 このような黒点を双極性の黒点といいますが、 中には単極性で、半暗部を持っていても、丸くぽつんとしている黒点もあります。 黒点は双極か、単極か、半暗部があるかないかでA型、B型、C型、D型、E型、F型、 G型、H型、J型に分けられています。 黒点は光球に比べて温度の低いところです。 では、どうして黒点の温度は光球に比べて低いのでしょう。 黒点は非常に強い磁力線を持っています。 磁石のような性質があるのです。この強い磁力線によって、 太陽内部からの熱を運ぶ対流層が、押さえられます。 熱がうまく光球へ伝わらないので温度が下がり、黒く見えるのです。 J型という、丸い目玉焼きのような型の黒点を観測していると、 光球の中央では丸く見えるのに、縁にいくと暗部が楕円形の半暗部の内側に かたよって見えることがわかります。 これは黒点が光球よりへこんでいるために起こる現象で、ウィルソン効果といいます。 太陽はガス体ですから、光球でも300キロメートルほど深いところが見えています。 しかし、黒点の暗部はさらに深く、1,000キロメートルも下のところが見えているのです。

ポン太の部屋