ポン太の天文ミニ知識
星座はいつごろ作られた?星座は、今から5000年ほど昔、現在のイラクがあるメソポタミア地方に 文明を築いていた人々によって作られたと考えられています。 彼らは夜、羊の番をしながら、夜空に輝く星々を結び、 神や動物や道具などをあてはめ、名前を付けていました。 これが星座の始まりです。 この星座は、3000年ほど昔、フェニキア人によって 古代ギリシャへと伝えられ、そこでギリシャ神話に登場する 神々や動物と結び付き、現在使われている星座の母体となったのです。 2世紀になると、アレキサソドリアのプトレマイオス(トレミー)は、 「アルマゲスト」という本の中で、それまで作られた星座を48個に整理しました。 これが、その後1000年以上もほとんど変わらずに使われていました。 しかし、「大航海時代」といわれている15世紀になると、 ヨーロッパの人たちは赤道を越え、南半球まで船で旅をするようになり、 プトレマイオスの星座にはない南天の星を知るようになりました。 航海には位置を知るため星図が必要です。 そこで、新しく南天の星座が作られました。 また、天体観測の精度も上がり、プトレマイオスの星座に含まれていない 星の位置も必要になってきました。 このようなことから、15世紀から19世紀にかけては、 バイエルやヘベリウス、フラムスチード、ラカイユなど、 当時の天文学者たちによって新しい星座がたくさん作られました。 その結果、星の観測に必要な星図や星表は、 作る人によって星座が違ったりして混乱してきましたので、 星座を統一しようという提案が天文学者の間から出てきました。 そこで、今世紀に入った1922年、国際天文連盟に星座の委員会を作り、 1930年に星座は全天で88個とし、星座の境は赤経と赤緯の線に 平行にするということを決めたのです。