ポン太の天文ミニ知識


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 星の数ほどってどれくらい?
よく、多いもののたとえに『星の数ほどある』といわれますが、 夜空に輝く星の数はいったいどれくらいあるのでしょう。 肉眼で見える最も暗い星を六等星といいますが、 6等星より明るい星は全天で6,000個ほどです。 しかし、どんなに開けたところでも、一度に見えるのは 全天の半分ですから、3,000個というわけです。 実際には、地平線近くなると大気の減光により、 暗い星は見えなくなりますので、空のたいへんきれいなところでも、 一度に見える星の数は2,000個くらいで、意外に少ないものです。 これは肉眼の場合で、望遠鏡を使うと、暗い星まで見えてきます。 星の数は、5等星より6等星の方が3倍ほど多く、 6等星より7等星の方がまた3倍多いというように、 1等級暗くなると3倍ほど数が増えていきます。 口径5センチの小さな望遠鏡でも、光を集める力は肉眼の50倍ありますので、10等級の星まで見えます。 10等級より明るい星は、全天で30万個以上もあるのです。 レンズの口径が大きくなると、光をたくさん集められ、それだけ暗い星が見えてきます。 パロマー山の5メートルの望遠鏡では、23等星までの20億個の星が見えるといわれています。 しかし、星の数はこんなものではありません。 いくら大きな望遠鏡を使っても、星として見えるのは銀河系の中、それも比較的太陽系の近くの星だけなのです。 銀河系は、約2,000億の星の集まりだといわれています。 そして、宇宙の中には、銀河系と同じような小宇宙(銀河)が1,000億はあるといわれています。 ですから、宇宙全体の星の数は、2,000億の1,000億倍あるのです。 こうなると、正に星の数ほどというか、天文学的数字になってきます。

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