ポン太の天文ミニ知識


ポン太の部屋

 太陽の表面には何がある?


太陽を天体望遠鏡で白い紙に投影すると、
表面を見ることができます。
直接望遠鏡で太陽を見ると、熱で目が焼けて
しまいますから絶対見てはいけません。
投影した太陽像を見て、すぐ目につくのは
黒いしみのような模様です。
これは黒点と呼ばれ、まわりに比べて温度の
低いところです。
光球面は6,000度あるのですが、
黒点は4,000度くらいです。
黒点は、まわりより2,000度ほど温度が
低いため黒く見えるわけで、
太陽面に黒いものが付いているわけではありません。



黒点が光球の縁近くにあると、そのまわりに明るい斑点が見えます。 これを白斑といいます。
白斑は、緑に黒点があると必ず見えますが、黒点がなくても白斑が見えることがよくあります。
光球の縁で、光球より明るく見えるのだから、黒点とは反対に温度の高い部分と考えられますが、
白斑についてはまだよくわかっていません。
さらに投影した太陽像をよく見ると、光球面はのっぺりしているのではなく、ざらついています。
光球面は、角度一秒くらいの粒状斑と呼ほれている、つぶつぶでおおわれています。
粒状斑は、光球内部の対流層の熱いガスが上昇したところだと考えられています。
解像力のよい粒状斑の写真を見ると、粒状斑のまわりが少し暗くなっています。
これは、熱いガスが上昇して冷やされ、内部へ沈んでいるところです。
粒状斑一つの寿命は、平均3〜4分しかありません。
また、光球面は中心と縁では明るさがちがいます。
中心部の方が明るく、縁へいくにしたがって少し暗くなります。
これを、太陽の周縁減光といいます。
太陽はガス体なので、表面より少し中まで透けて見えます。
光球の中心部では、300キロメートルほど表面より深いところが見えているのですが、
縁では光球の外側が見えます。
300キロメートルほど深いところの温度が6,000度、
光球の外側の温度は4,500度くらいです。
光球は、中心部より縁の方が温度が低いために、周縁減光があるのです。


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