ポン太の天文ミニ知識


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星の寿命は何歳?
 星は宇宙空間の冷たい水素ガスが、集まって生まれます。 そして、その一生は、この生まれるときにどのくらい 水素が集まるかによって決まってしまいます。 生まれたほかりの星は、原始星と呼ばれています。 原始星は、重力エネルギーによって光り始め、 やがて中心部が高温になり、水素の核融合反応を起こし、 H・R図の中の主系列星へ入ります。 しかし、あまり水素が集まらなかった星、太陽質量の 0.08倍以下の星は、中心部で水素の核融合反応は 起こらず、主系列星には入れません。 恒星として誕生できないのです。 0.08倍以上の星は、主系列星に入りますが、 主系列の中でどこに入るかは質量によって決まります。 質量の小さい星(軽い星)は主系列の右下、 大きい星(重い星)は左上の方へ入ります。 主系列のどこへ入っても、星は中心部で水素の核融合 反応を起こして輝くのですが、質量の大小によって、 燃料の水素を使う量がたいへんちがうのです。 質量の大きい星は明るく輝くため、どんどん水素を 使うのですが、質量の小さい星はあまり水素を使いません。 そこで、星の寿命は、その水素の量の少ない質量の小さな星の方が長く、 水素のたくさんある質量の大きい星の方が短くなってしまいます。 太陽くらいの質量の星ですと、その一生は100億年と考えられています。 ところが、質量が2倍になると、寿命は10億年になってしまいます。 全天一の輝星として見えるおおいぬ座のシリウスは、質量は太陽の2倍ですが、 本当の明るさは太陽の20倍もあるのです。 2倍の燃料で20倍余計に使うわけですから、寿命は10分の1となり、10億年となるのです。 質量が太陽の10倍もあると、明るさは数千倍になり、それだけ早く燃料を使うので、 数千万年の寿命になってしまいます。 逆に、太陽より質量の小さい星は、数百億年、数千億年も同じように輝いていると考えられています。

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