ポン太の天文ミニ知識


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太陽暦と太陰暦
 太陽暦とか、太陰暦ということほを聞いたことがあるでしょう。 月の満ち欠けをもとにした暦を太陰暦、また、太陽の星座の中の動きを もとにした暦を太陽暦といいます。 エジプトでは、5,000年も昔から、太陽暦を使っていましたが、 その他の古代文明の栄えたところでは、観測しやすい月を利用した 太陰暦を使っていました。 日本でも、明治5年までは太陰暦を使っていたのです。 月は、29.5日で満ち欠けをくり返します。 そこで、ひと月を29日と30日にしたのが太陰暦です。 しかし、平均29.5日を12ケ月倍すると、1年は354日となり 365日に比べ11日も少なくなります。 農業など、季節がたいせつな仕事には、1年が354日では、 3年たつと約1ケ月のずれが出てきてこまります。 そこで、太陽暦の365日にうまく合うように工夫されたのが太陰太陽暦です。 日本が明治5年まで使っていたのは、この太 陰太陽暦で、ただの太陰暦ではありません。 太陽暦は、現在世界中で使われている暦ですが、これは正確にはグレゴリオ暦といいます。  グレゴリオ暦は、1年を365日とし、4年に1回うるう年をもうけ、 366日としています。 ただし、うるう年は400年間に97回で、必ずしも4年に1回ではありません。 では、97回をどのように決めてるかというと、西暦年数が4で割り切れる年、 そして、100で割り切れる年については、400でも割れる年をうるう年としているので、 2000年はうるう年ですが、1900年はうるう年ではなくなり、 400年間に97回になるのです。 これは、1582年にローマ法皇グレゴリオ13世が決めた暦なので、 グレゴリオ暦と呼ばれています。 ただ、グレゴリオ暦の1年の平均は365.2425日で、 観測から求めた1年の365.2422日に対し、1年で0.0003日長いのです。 通常の暦には影響ありませんが、それでも1万年たては、3日の誤差が出てきます。 10万年たつと30日のくるいとなり、1ケ月季節がずれてしまいます。

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