ポン太の天文ミニ知識


ポン太の部屋

春分・秋分の日は、昼と夜の長さが同じ?
 地球には、私たちには無くてはならない空気があります。 しかし、この空気のために星も月も太陽も屈折して、 本当の位置より少し浮き上がって見えてしまっているのです。 空気による浮き上がりを大気差といっています。 大気差は、頭の真上(天頂)では0ですが、 高度が低くなるほど大きくなります。 地平線では、角度で35分も浮き上がって見えてしまいます。 35分という角度は、太陽や満月の視直径(見かけの大きさ) より大きい角度です。 ですから、日の出や日の入りの太陽は見かけの太陽で、 本当の太陽は地平線の下にあるのです。  ところで、日の出とか日の入りというのは、日本では 太陽の上の縁が地平線に接した瞬間のことをいいます。 太陽の視直径は32分ですから、中心の位置は 日の出、日の入りの時、それぞれ16分、地平線の下に あるということになります。 新聞に出ている日の出、日の入りの時刻は、大気差も計算に入れて地平線に太陽の上ふちが接した時の 時刻が掲載されているのです。  春分の日、秋分の日というのは、太陽の中心が春分点、秋分点を通過する日のことで、 昼と夜の長さが同じになるといっています。(彼岸の中日(ちゅうにち)といったりしています。) しかし、日の出、日の入りの取り決めや大気差のため、実際には同じになっていません。 春分の日、秋分の日の日の出から日の入りまでの時間を、実際に調べてみると12時間8〜9分あります。 ということは、日の入りから日の出までは、11時間51分で、昼間方が16〜18分程長くなっています。 昼と夜の長さがちょうど12時間になるのは、春分の日の3〜4日前と、秋分の日の3〜4日後になります。

ポン太の部屋