ポン太の天文ミニ知識
星のせいくらべ太陽のように、自分で光っている星の恒星にも、 大きさのちがいがあります。 H・R図の中で主系列星といわれている星たちは、 太陽に比べてそれほどの大きさの差はありません。 表面温度が高く、本当の明るさ(絶対等級)の明るい星、 たとえば、おおいぬ座のシリウスは、太陽の直径の1.8倍、 こと座のベガは3倍というように、大きくても10倍くらいです。 表面温度が低く、赤く暗い星は太陽の半分から3分の1くらいの大きさです。 しかし、H・R図の中で、巨星・超巨星と呼ばれている星たちは、 太陽の直径の数10倍から数100倍の大きさがあります。 おうし座のアルデバランは、太陽の直径の45倍ほどありますし、 さそり座のアンタレスは、太陽の直径の230倍、 オリオン座のべテルギュースは500倍以上といわれています。 また、白色矮星(わいせい)というのは小さい星で、 太陽の直径の50分の1から100分の1程度、 だいたい地球くらいの大きさしかありません。 白色矮星の代表的なものには、 シリウスのお伴の星(伴星)があります。 この白色矮星よりさらに小さな星に中性子星という のがあります。これは、電波望遠鏡で信号を出す星、 パルサーとして発見されていますが、直径は20キロ くらいしかありません。おうし座のかに星雲の中に、 この中性子星があります。 このように、星は直径20キロくらいの小さなものから、太陽の数100倍という大きなものまで、 ずいぶん大きさの差があります。 ただし質量の方は、太陽の数100の直径の星が質量も数100倍かというとそんなにはありませんし、 中性子星のように直径が20キロしかない星は軽い星というわけでもありません。 質量は、太陽の半分から十数倍の星がほとんどです。 超巨星はその大きさのわりには軽いし、白色鯵星や中性子星は小さいけれども重い星ということです。