ポン太の天文ミニ知識


ポン太の部屋

冬と夏の満月の高さ
  冬の満月は、頭の上の方の高い空を通りますが、 夏の満月は、南のそれほど高くないところを通ります。 どうして満月は、冬と夏で見える高さがちがうのでしょう。 これは、冬の太陽が低いところを通り、 夏の太陽が高いところを通るのと同じ理由です。 満月は太陽の反対側にありますので、太陽が低いときは満月は高く、 太陽が高いときは満月は低くなるのです。 地球から見た太陽の通り道を「黄道」といいます。 この黄道は、天の赤道と23.4度傾いています。 交わった2点を「春分点・秋分点」、黄道の一番北側を「夏至点」、 一番南側を「冬至点」といいます。 太陽は黄道上を一年かかって一回転するように見えます。 6月22日頃、太陽が夏至点へきます。この日を夏至といいます。 夏至の太陽は、東京で真南を通るときの高さが78度になります。 逆に12月22日頃の冬至では、真南を通るときの高さが31度しか ありません。 この太陽の通り道の黄道と、 月の通り道の「白道」は約5度傾いています。 そこで、満月の真南を通るときの高さは、 太陽の高さに±5度の差が出てきます。 太陽が一番低いところを通る冬至の日がもし満月だったら、 東京では満月の高さは78度±5度で、 83度から73度の間になるわけです。 高度83度というのは、頭の真上に満月があるように見えます。 夏至の日が満月の場合には、31度±5度ですから、              36度から26度の間の高さです。              真南を通るときの高さが26度というのは、              さそり座のアンタレスの高さより低いので、ずいぶん低く感じます。

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