1998年6月のお話
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織り姫に新しい恋人出現? 夏の夜空に繰り広げられる、三角関係の謎
  「笹のはサ〜ラサラ〜」7月は「たなばたの月」です。  日本で伝えられている、七夕伝説のお話は、もとも中国から伝わってきた物語なんです。  とても有名なお話なので、皆さんよくご存じのことでしょう。   中国でのことです。 神々皇帝「天帝」には一人娘の「織り姫」がいました。  織り姫は、毎日々々、機を織っては神々の服や家々を飾る布を作っていました。  朝から晩まで、忙しく働く娘を見た天帝は、お婿さんを探してやろうと考えました。  天帝の眼鏡にかなったのは、「牽牛」です。 牽牛もまた、大変な働き者で、天の川の  岸辺で牛を飼い、朝から晩まで牛の世話に明け暮れていました。   二人は出会った瞬間に恋をし、仕事のことなどすっかり忘れて、二人で毎日遊んでばかり  いるようになったのです。 たまりかねた天帝が、  「少しは仕事をしなさい」と注意すると、  「はい、明日からちゃんと働きます」と返事はするものの、次の日になっても、  その次の日になってもいっこうにそんな気配はありません。そのうち神々の服はボロボロに  なり、牛たちは病気で死にそうになりました。怒った天帝は、二人を天の川の西と東に  分けてしまいました。   牽牛と会えなくなった織り姫は毎日々々泣いて暮らしました。  さすがに天帝もかわいそうになりました。そして  「もし、一生懸命働くなら一年に一度、会うことを許そう」といいました。  気を取り直した二人はまた一生懸命働きました。すると、七月七日、どこからともなく  かささぎが現れ天の川に橋を架け、織り姫と牽牛を会わせてくれたのでした。   わし座の一等星アルタイルが、この牽牛星、こと座の一等星ヴェガが、織り姫星です。   これが一般的な七夕伝説のお話ですが、この七夕の  星は「夏の大三角形」の一部になっているのは知って  るよね。 実は、七夕伝説には、後日談?があります。  ボクが昔聞いた話なんだけど・・・、  牽牛に一年に一度しか会えなくなってしまった織り姫は  毎日、機を織って牽牛に会える日を楽しみにしていましたが、  さすがに一年に一度しかも七月七日の一日だけでは、  織り姫も寂しくてしかたありませんでした。  そこに現れたのが、白鳥座の一等星「デネブ」でした。  彼は、牽牛に比べスタイルもよくいい男でした。  自分には「牽牛」という人がいると、言い聞かせる織り姫  でしたが、牽牛に会えない寂しさで、つい「デネブ」に恋を  してしまいました。  哀れ「牽牛」の恋いの行方は・・・・・。  星図などで確認すると解りますが、見かけの距離でいくと  ヴェガからアルタイルまでの距離は、ヴェガからデネブまでの  距離より短いのです。  しかもアルタイルは天の川の水面に浸っています。  よほど、織り姫のことが恋しいのでしょう。  あぁ可哀想な牽牛・・・・・。  これを題して「夏の大三角関係」といいます。  実は織り姫にとって、デネブはいい男でも何でもなかったのです。  織り姫は天の川に橋を架けて、川を渡してくれるカササギ  (ここでは白鳥座)の方に、少しでも早く近づきたいと思い、  白鳥座のデネブの方に近づいていたんです。  何ともけなげな二人じゃありませんか。  七夕は旧暦の七月ですから、いまなら八月の初め頃でしょう。  夕涼みで夜外にでると、天頂付近に「夏の大三角」が広がっています。  くれぐれも、織り姫と牽牛のデートのじゃまをしないようにネ。
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